注)家庭でのエネルギー利用を考えると、分散型コ・ジェネを100とした場合、従来型は211のエネルギーを必要とする。排熱利用がこれからの課題である。
現在、家庭などで使われている電気は、遠くの発電所から送られてくる系統電源です。系統電源は、発電ロス・送電ロスが約62%あり、発電をするために多くの一次エネルギーが無駄に使われています。
この送電ロスをなくすには、電気を利用する所で発電することが効率的で、これは、分散型電源と呼ばれるもので、イメージとしては祭りや縁日の屋台で活躍する発電機です。
しかしながら、各利用者がその発電設備(分散型電源)で必要な電力のすべてをまかなおうとすれば、ピーク利用時に合わせた電力能力や故障時の予備能力も保有しなければならないため、発電設備能力面で無駄が多いことになります。そこで、分散型電源と系統電源を相互に結びつけ、ピーク利用時など多くの電力を必要とするときは、不足分は系統電源を利用し、また分散型電源であまった電力が発生した場合は、系統電源へ送るなどの対応が、より効率的な一次エネルギーの利用ということになります。これが効率的な電気利用システムです。
分散型電源システムとは、発電時に発生する排熱も再利用すること(コ・ジェネレーション)でエネルギーの高効率化を図ることによって、発電所からの送電
での効率38%に対して、80%以上の効率を得ようとするものです。
このような利用方法が普及した場合、クリーンかつ分散型のエネルギー供給源であるLPガスは、その特長が最大限発揮できるものと考えられています。
図表5章-1 分散型と従来型のエネルギーの効率比較モデル
電気は、便利な二次エネルギーであり、現在の生活水準を維持するために欠かせないものです。しかし、電力会社から供給されている電気は、発電所から消費先までの長い距離を送電するため、エネルギーロスが大きいという問題があります。
地球環境を将来にわたって維持・改善していくには、電気の利用者一人ひとりが、効率的なエネルギー利用方法を選択し、実践していくことが必要です。 LPガスの先進型電力供給システムは、エネルギー効率がよい省エネ型で、地球環境にやさしい電気の利用を図るものであり、効率的発電装置と排熱利用
システムとで構成されています。
LPガスによる効率的電力供給