実用化が進む効率的な発電装置

LPガスを燃料とする効率的な先進型発電装置としては、ガスエンジンまたはガスタービンによる発電と、燃料電池による発電の２種類に大別できます。
　ガスエンジン・ガスタービン発電は、現在中型のものまで実用化されています。業務用の発電装置としてマイクロガスタービン（ＭＧＴ）がありますが、さらなる高効率なコ・ジェネレーションとしての実証試験が各企業で進められて実用段階に入ってきました。
　また、家庭用の小型ガスエンジンによる発電と排熱利用のコ・ジェネレーションは、すでに実用段階にきています。一方、燃料電池（水を電気分解すると水素と酸素になります。逆に酸素と水素を反応させると電気と水が生成されます。これを応用したのが燃料電池で、LPガスは水素を発生させるために使用されています）は燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置で、発電効率が
高く、今後の電気需要増に応えられるコ・ジェネレーションシステムです。　
　二酸化炭素排出量が少なく、排出されるのが水だけであることなど環境特性にも優れた燃料電池は、家庭用等の定置式から自動車等の移動式、さらには携帯機器用や自動販売機用発電など、広範囲な用途に期待されています。
　このように燃料電池は、分散型発電装置としての期待が大きく、LPガス仕様の業務用タイプ（200kｗ）のものが、すでに商用化され、一般の病院でコ・ジェネレーションとして稼働しています。
　現在、家庭用小型タイプ（数kw程度）も、国のプロジェクトを始め、各メーカーで集中的に技術開発が進められており、実用上の課題であるコストの低減と信頼性の向上などの研究が行われており、こちらも実用化はすぐそこまで来ています。